百億の昼と千億の闇

会社の女の子がね、またランチ行きましょうって言うんすよ。 ぜんぜん行きたくないけどせっかくのお誘いを無下に断るのも無粋だよね。じゃあ明日どうですかって聞いたら明日はダメなんだって。それで、明後日ならいいんだって。明後日はトミーことイケメンく…

てのひらの闇

いやー、いってきましたよ会社の女の子たちとウキウキランチ。賑やかでキャピキャピしててイキフンは楽しいんだけど、とにかく話が本当につまらない。だからプラマイゼロかな。じゃあ行かなくてもいいよね。そもそも俺は普段はお弁当なわけでさ。今日はラン…

ほの暗い闇の底から

「由美ちゃんへ」は、はてなダイアリーのサービス終了とともに消えるものだと思っていたけど、なんだか勝手にはてなブログに移行してまだ生きてるみたいだから近況でも書いてみようかな。 ずいぶん久しぶりだけど、どうなのみんな。元気にしてんの?初孫生ま…

【2】

その男の肌は異様に白かった。細く開いた自室の窓から男を見つけた時、俺はその真っ白な肌を欧米人のものと思い込んだ。整った面立ちはどちらかと言えば日本人のそれだったが、どこか日本人離れしたものを感じさせた。混血かと訝ったが、表情や物腰が日本人…

ポアイズム

今の職場にやってきてもう2年の月日が流れたよ。不慣れな愛想笑いを続けるには長すぎる時間だったね。もう限界っす。これ以上働けないっす。右のおっぱいを揉むと左の乳首からあたたか〜い牛乳が出てくる篠崎愛型のミルクサーバーを発明して大儲けする夢を…

バカオフィスにて

薄々つーか、まあ、生まれる前から気づいてたような気もするんだけど、うちの職場ってちょっとおかしいみたいでさ。おかしな奴らが集まったおかしな職場だからまともなわけないんだけど、それにしてもどーかと思うような所が多くてね。いっこいっこ挙げてっ…

バカ通夜2014

お葬式なんかの話題ってたぶんけっこうデリケートだよね。まあ書くけど。つい先日、職場の先輩の母親の通夜に職場のバカの面々と参列してきたんだけどさ、俺も詳しく知らないけど通夜って身内とかごく親しい人たちの集まりなんじゃねえの?職員の親族の葬儀…

バカバカバスツアー2014 臨死!バカだらけ36時間!

なんかね、また今年も行くんだって言うんだよ社員旅行。だから俺、言ってやったの。「去年も行ったじゃないすか!」て言ってやったの。そしたら「今年はミステリーツアーに行きますから!」って言い返されちゃった。職場のボスにそう言われたら黙って頷くし…

果てなき闘争

のび「吹石一恵と〜ハメた〜いなあ〜!」ドラ「はい、タケコプター!(ヴィィィ〜ン)」一恵「アン♪ アン♪ アッ… アッ、アッアアッ、オッ、オッ? オッ? アッ! アッアッ! オッ? オッ? オッ! エッ? エッ? えっ? えぇ〜っ! えぇ〜〜っ! すっ、すご…

【1】

昔のことを思い出そうとすると真っ先に頭に浮かぶイメージがある。山に落ちかけた夕日。紅く燃える高い空。家路につく子どもたちの嬌声。どこからか漂ってくるうまそうな夕餉の香り。俺は自室のソファに腰掛け、平和で牧歌的な窓の風景を眺めながら日課のバ…

おわりのはじまりのおわり

俺は歳を取ってだんだん昔のことを覚えていられなくなった。幼かったあの頃、本当にケンちゃんはいつも鼻をたらしていただろうか。俺の目の前で浜野さんのスカートをめくり、返す刀でパンツをずり下ろした小さなヒーローは本当に木下君だっただろうか。今と…